クリニックからの発言
気のふさぐとき
浦田 卓
pp.92
発行日 1966年11月1日
Published Date 1966/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912948
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浮世に身すぎをしていると,ときどき無性に腹が立ってきて,気のふさぐときがあるものです。人間は生まれつき一卵性双生児をのぞくと,ぜんぶ遺伝子の構成がちがっていますし,そのうえ,生まれて以来育った環境もまたみなちがっています。で,物に対する感受性もちがえば,考え方もちがうわけで,したがって,意見の衝突もおきれば,それがもとで利害関係もえてして衝突しがちです。気のふさぐ原因は,おそらくこんなところにあるのではないでしょうか。
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