統計
国民栄養
西 真楠
1
1厚生省統計調査部
pp.1
発行日 1964年11月1日
Published Date 1964/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912424
- 有料閲覧
- 文献概要
厚生省では国民の栄養摂取状況と身体状況(体格や栄養欠陥による身体症候など)を把握するため,昭和21年以降毎年2,5,8,11月の4回にわたり全国民から抽出した約4万人について国民栄養調査を行なっている。その調査の結果について年次推移を概観してみよう。まず,栄養摂取量を昭和45年の目標量に対する指数でみると,第1図の如く一般に年々改善されつつあるが,とくにカルシウムとビタミン類の不足が目立っている。ちなみに,燐と鉄の摂取量は表に示す如く十分である。つぎに,摂取熱量について食品の構成比率をみると第2図の如くで,いも類,砂糖,油脂類,卵,乳,緑黄色野菜,果実の摂取量を増して,昭和45年までに食品構成を改善することが望まれている。以上のような栄養摂取状況なので,栄養欠陥によると思われる身体症候のあるものは第3図の如く,改善されつつあるとはいえ,まだ5人に1人の割に認められている。
Copyright © 1964, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.