連載 見たい統計 自在に分析! 保健医療福祉計画データウェアハウス・15
国民健康・栄養調査
岡本 悦司
1
1福知山公立大学地域経営学部
pp.622-626
発行日 2019年7月10日
Published Date 2019/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664201236
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今回取り上げる国民健康・栄養調査は,これまでデータウェアハウス(DWH)で扱ってきた統計とは大いに異なる。第一に,全数調査ではなく抽出調査であること,第二に,レセプト統計や健康増進事業報告のような業務統計ではなく,一般国民から無作為抽出された被験者を対象に検査や採血を行って調査されたものということである。統計法ではなく健康増進法に基づく調査であり,国勢調査区から層化無作為抽出された475地区の世帯および世帯員を対象に実施されている。
国民健康・栄養調査のデータはこれまで,平均値の他,度数分布表で公表されてきたが,2012年調査から標準偏差も公表されるようになった。そこで身体の状況調査(主に採血による検査結果)のうち標準偏差が公表されているデータについてDWH化を行った(www.jmedicine.com/国民健康・栄養調査DWH.xlsx)*1。従来のDWHは膨大なデータを格納するためPowerPivotという機能を用いて作成してきたが,本DWHはファイルサイズも大きくないので,PowerPivotを使用せず,ピボットテーブル(PV)とCUBEの2つのシートが入っている(操作はPVの方で行う)。
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