レハビリテーションの実際・3
理学療法(1)
片岡 喜久雄
1
1国立東京第二病院
pp.77-80
発行日 1963年12月1日
Published Date 1963/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912096
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理学療法は心理的レハビリテーションの基盤の上に立って,メディカルなレハビリテーションの中心をなすものである。この理学療法とは理学的な方法によって診断と治療をなすものであって,これにマッサージ,治療体操や器械を医療に用いて病気の回復を促進するものであるが,その診断的な面については今回は触れない。
理学療法が治療面で大きな意義を持つのは種々の疾患のなかでもともにロイマ,脊髄や四肢の外傷,ポリオなどの関節,骨,神経の疾患にみられるような四肢の運動機能障害をきたした場合である。したがって理学療法は整形外科学の分野で発展してきた傾向のあるのは否定できない。しかし最近になって脳卒中後遺症,脳部手術後の呼吸機能回復などがこれらの疾患に劣らぬ重要な理学療法の対象となってきたことは周知の通りであって今後さらに多くの疾患がこの対象となってくるものと思われる。
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