レハビリテーションの実際・2
心理的レハビリテーションの重要性
片岡 喜久雄
1
1国立東京第二病院
pp.32-35
発行日 1963年11月1日
Published Date 1963/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912059
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多くの疾患で従来ではあまり関心をもたれなかったレハビリテーションが,現在ではかなり常識化されてきて,患者の治療はレハビリテーションをも含めて一貫してなされねばならぬということが一般に通念となりつつあるのは,すでに述べたとおりである。またレハビリテーションは別個に独立した医学ではなく,現在なされている治療医学に当然含まれるべきものであって,将来は治療ということば自体がレハビリテーションをも含むことになるであろうが,現状においてはまだ未完成であって,その理想と遠いことも前に述べたとおりである。
多くの疾患でのレハビリテーションは,その方法において,一部を異にする場合もあれば大部分を異にする場合もある。すなわち脳出血後遺症や小児麻痺のような身体障害者の場合と,心筋梗塞や気管支拡張症のような疾患の場合とでは趣きを異にする面も多いのである。しかし,もちろん多くの病気に共通する面のあることも当然である。
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