レハビリテーションの実際・1
レハビリテーションの実際
片岡 喜久雄
1
1国立東京第二病院
pp.46-49
発行日 1963年10月1日
Published Date 1963/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912037
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第二次世界大戦後急速に関心を持たれてきたレハビリテーションということばも,今では決して耳新しいものでなくなってきた。これはレハビリテーションということばが,現在ではすでに常識化したことを意味する。周知のように,レハビリテーションはRuskによって予防医学,治療医学と並んで第三医学といわれているが,他の医学部門と比較すれば,極めて遅れており,とくに本邦においてその傾向が著しい。これはレハビリテーションが患者の精神的,経済的,社会的な問題はもちろんのこと,国家の社会保障制度という大きな問題にまで関連してくるからである。
このようにレハビリテーションが複雑で広範な問題を含んでいるがために,現在の姿はその理想とは非常に遠いものであって,今後なおその必要性を折にふれていっそう強調しなければならないのであるが,最近になってどうにか関心が持たれてきており,レハビリテーションということばも常識化してきたということは喜ばしいことである。
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