特集 看護業務の向上をさぐる—その検討の中から
Ⅲ.よい看護体制をどうつくるか
チームナーシングのひとつの試み
吉武 香代子
1
1都立豊島病院小児科
pp.78-83
発行日 1962年6月15日
Published Date 1962/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911654
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はじめに
チームナーシングという言葉が,日本でも次第にあちこちで聞かれるようになった。コロンビア大学でこの理論を学び,かつ実習施設であるメモリアルセンターで1年間チームナーシングの実地を学んだ私は,私なりにこの原理を理解し,同時にかなり批判的でもあった。それどころか,まずい英語で主任教授を相手に一度反論をぶったことさえあった。
いま日本に帰り,きわめて日本的な病院に勤務して,私はもう一度この理論を考え直し,決して直輸入することなく,国情に合わせてとるべきものをとり,捨てるべきところは捨てて,よりよいものに発展させたいと考えるようになった。以下に述べるものは,私が現在都立豊島病院小児病室において試みつつある勤務体制で,チームナーシングの考え方をとり入れたものといえる。
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