Nursing Study
外科看護における看護計画のたて方と実際
森広 愛子
1
1大阪厚生年金病院高等看護学院
pp.30-35
発行日 1962年2月15日
Published Date 1962/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911561
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
仕事の結果をより良いものとして成しとげるための,緻密な計画の必要性は,こと看護にだけあるはずのものではありません。個々の患者の必要性を満たすべく目的を持つた看護計画であつて,しかも種々の角度からこの計画が立てられて当然だと思います。必らずしも,一定の様式に縛られることなく,各人の周囲に与えられた条件の中で(看護婦の人員構成,機能法,患者法,混合法等の看護のあり方によつて)治療方針に従い,科学的知識の上に立脚し,個々の患者のニードに応えるべく,より創造性を学ぶための計画がなされること,と同時に,よしんば診断が判明されていない(諸検査の結果をあるいは経過観察の時期を待つ期間)患者であつても,一歩病室に踏み込んだ瞬間から,その患者に対して,なんらかの形で看護計画がなされて取り扱かわれるべきです。与えられた条件,環境から,把握し得る患者の背景をもとに,看護計画が立てられ,看護の実際が行なわれるわけです。
私が学院に籍を置いている関係から,学生が臨床実習上で,患者法による実習を行なう場合,遭遇する,看護計画の立て方について,一例を参考までに綴つてみました。
Copyright © 1962, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.