連載小説
胎動期〔12〕
十津川 光子
,
久米 宏一
pp.59-64
発行日 1961年1月15日
Published Date 1961/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911242
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辻教務主任の一言は朝礼に集まつた学生たちをどきりとさせるような含みを持つていた。
危険な過激な思想の持ち主を追放するという……いつたい誰を追放したいのだろう……そういつた不安と疑問に襲われた学生たちがひそひそと囁きを交わし合つた時,4列縦体の2回生をきつとにらんだ辻主任は
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