講座
肺結核外科に於ける介助と看護について
杉内 正信
1
1日本鋼管清瀬浴風院外科
pp.234-238
発行日 1956年4月15日
Published Date 1956/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661910113
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I.まえがき
肺結核に対する手術的療法としては肺切除術,肺葉切除術,肺区域切除術,胸廓成形術,肺縫縮術,空洞切開術,横隔膜神経麻痺術等種々あるが現在その主流をなしているものは何といつても肺切除術と胸廓成形術である。
これらの手術が普及されると共に手術の介補をし,又直接看護の任に当る看護婦がこれに対する広い知識と深い経験をもつことが望ましいわけである。多くの看護学教科書には手術についての必要な説明があり,又一般的に看護の仕方が書かれてあるが,特に肺結核に対する手術に関しての介補であるとか,看護について記載されているものが乏しいと考えられるので,こゝに私達の療養所に於ける外科病室と手術室に勤務する看護婦諸姉のために一文を草したので発表したい。もとより私は看護の経験があるわけではないし,又こゝに述べることが絶対的のものであるとは考えないが,手術をうけた肺結核患者の看護に当る皆様にとつて少しでも参考になれば私の望はこれに過ぎるものはない。
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