発行日 1952年9月15日
Published Date 1952/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661907132
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近頃,強化食品のことがしばしば課題となるが,強化食品とは食品の加工,精製の過程において失われた成分を,或いは本來それに含まれていなかつた成分を補強して,これらを原食品よりも更に榮養價値の大なるものとしたものである。強化食品(Fortified food)は成分の強化(Fortification)を行つた食品の意で別にこれをEnriched foodともよんでいる。
食品の強化をはじめて行つたのは今から十數年前アメリカで食卓鹽に沃度を,また牛乳にビタミンDを添加したのが最初で,その後まもなく小麦粉やパンの強化が行われ,今では全米の小麦粉の約80%にはビタミンや鐡などが強化されている。即ち小麦粉にはポンド當り2mgのB1,1.2mgのB2,16mgのナイアシン及び13mgの鐵が強化されており,パンには同じくポンド當りB1(1.1mg)B2(0.7mg)ナイアシン(10mg)及び鐡(8mg)が強化されている。
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