特集 看護の仕事って何だろう?
気づかいと気づかいの記述をめぐって
川上 道江
1
,
中村 志保子
1
,
箭原 ぷじゑ
2
,
田地 直子
2
,
野月 千春
3
,
土佐 千栄子
3
,
首藤 まり子
3
,
石野 徳子
4
,
武田 光代
5
,
砂田 好至子
5
,
中澤 恵子
5
,
清田 朝子
6
,
上野 眞弓
7
,
松本 千香江
8
,
村松 節子
9
,
田辺 雅美
10
,
大森 優子
8
,
佐藤 紀子
11
1日大板橋病院
2厚生中央病院
3東京厚生年金病院
4昭和大学鳥山病院
5東邦大学付属大森病院
6東京医科大学病院
7都立豊島病院
8三井記念病院
9都立府中病院
10順天堂大学附属順天堂医院
11東京女子医科大学看護学部
pp.520-527
発行日 2002年6月1日
Published Date 2002/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661906083
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職業:自営業.診断名:ギラン・バレー症候群.治療方針:ステロイド療法とグロブリン大量療法.家族構成:妻と2人暮らし.息子2人はそれぞれ自立し,長男は家族とともに近くに住んでいる.長男はほとんど毎日面会に訪れ,次男も週末には面会に来る.
看護のかかわり:ICU入室当初は疾患名もわからず,呼吸筋が弱り挿管となった患者様に対し,どのようなケアや観察をしたらよいかスタッフ一同戸惑った.重症感染かもしれず,肺結核の既往もあるため,手洗い・マスクという感染予防を行なうと同時に,患者様の精神的苦痛をとるためのセデーションが開始された.また,全身の皮膚に皮疹があり,そう痒感のある患者様に対してのケアを優先させた.原因不明の皮疹に対してのステロイドが既に投与されており,そのうえ陳旧性胸結核に対しての抗結核薬が悪影響をもたらしての呼吸筋への影響ではないか等々,治療方針は決まらなかったが,○病日目にギランバレー症候群の疑いが浮上し,グロブリン大量療法が開始された.連日面会に来ている家族に対しても同様のムンテラがなされ,妻は連日涙ぐみ,長男はギラン・バレー症候群をインターネットで調べた資料を「先生に渡してください」と看護婦に言付けた.
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