特集 日本的看護提供方式を探る
看護体制の変遷と院内リーダー研修の意義—チームナシングから受け持ち主体チーム制へ
井上 弘子
1
1北海道大学医学部附属病院
pp.442-446
発行日 1995年5月1日
Published Date 1995/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904801
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
はじめに
1人の看護婦の理念がいかに優れていても,それがチーム全体に浸透し,継続して実行されなければ,患者への看護の成果は期待できない.チームを構成する看護婦1人ひとりが,専門職としての自覚と強い責任感を持ち,自分たちのめざす看護の目標をしっかり定め,実践できる環境が必要で,その手段となるのが看護体制である.
自分たちが行ないたい看護を具現化するには,どのような看護体制が効果的か,それは現実的に可能か,常に模索し続けているが,人員的,教育的側面等の複雑な要素が絡み合っているために,この看護体制の問題は,単に形式のみを変えればすむという単純なものではない.それが形骸化せず患者にとってはもちろんのこと,看護婦にとっても,プロセス全体が成長を促すようなシステムになっていることが必要と考える.
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.