連載 私が訪問看護に魅かれる理由・3
在宅死を望んだ人々
小沼 絵理
1
1南大和訪問看護ステーション
pp.864-867
発行日 1994年9月1日
Published Date 1994/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904640
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
たくさんの人を見送って
看護婦になって7年.この間,多くの人の死に立ち会ってきた.患者の死に会うことは,看護婦である以上避けられないが,最もつらいことの1つだ.ホスピスケア,パリアティブケアなど,さまざまなターミナルケアが実践され,研究もされているが,いずれにしろ,人生の最期は大切な時であり,ドラマチックなものだと思う.
看護の世界に入るまでは,祖父や親戚などの死を経験していたとはいえ,実際に臨終の場面に遭遇したことはなかった.私が初めて,人の死を目の当たりにしたのは短大3年の実習の時だが,それは,今でもその時の情景をはっきりと覚えているくらい衝撃的な出来事であった.
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.