特集 脳死・臓器移植が問うもの
脳死・臓器移植法成立を受けて看護職に望むこと
渡部 良夫
1,2
1豊田地域医療センター
2藤田保健衛生大学
pp.932-935
発行日 1997年10月1日
Published Date 1997/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905442
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1994年(平成6)4月に有志国会議員によって提出された臓器の移植に関する法律案は,昨'96年9月臨時国会冒頭の衆議院解散で一旦廃案になりながら,先の通常国会に再提案され,去る5月には衆議院を通過,会期最終日の6月18日には,さらに一部の手直しの後に参議院で駆け込み可決されて成立した.そこで本稿では,この法律が10月に施行された暁に,脳死状態の患者を扱うことの多い救急医療現場や移植手術を行なう施設に勤務する看護婦の皆さんが,どういう立場に置かれ,どういう心構えを持ってそれに対処すべきかを考えるとともに,筆者の率直な希望をも述べることにするが,まずその前に本法案のこれまでの審議過程と問題点を簡単にながめてみよう.
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