特集 患者の自立に向けて—さまざまな看護現場で
小児の自立への援助と看護婦の役割
中垣 紀子
1
,
田島 香代子
1
1神奈川県立こども医療センター
pp.709-712
発行日 1993年8月1日
Published Date 1993/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904328
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はじめに
小児の入院にあたっては,患児が小児期のどの段階にあっても,常に心身の成長・発達過程であることを念頭に援助するのが大きな特徴である.特に長期入院を余儀なくされる場合は,心身に及ぼす悪影響がしばしば問題になる.
そのため近年では小児看護の分野でも,長期入院になりやすい難治性疾患の場合でも,入院期間を極力短くする配慮から,在宅ケアへの援助が急速に広まりつつあり,成果をあげてきている.本稿では,まず小児看護におけるセルフケアの特徴について述べ,続いてCAPD(continuous ambulatory peritoneal dialysis:連続携行式腹膜透析法)を導入した学童男児の事例を通して,小児の自立への援助を考えてみたい.
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