特集 —がん化学療法—症状マネジメント15のQ
Q15 皮膚障害—抗がん剤治療中に皮膚や爪がかさかさになる患者さんがいます.よい対策はありますか?
山中 康弘
1
,
清水 千佳子
1
,
渡辺 亨
1
1国立がんセンター中央病院内科
pp.447-449
発行日 2002年5月1日
Published Date 2002/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903965
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皮膚や爪に生じる副作用,皮膚障害は生命にかかわらない副作用であることが多く,他の副作用と比較すると軽視されがちであり,患者さんに「我慢」を強いているのが現状です.患者さんも,癌を少しでもよくしたいという気持ちが強いため,少しくらい爪が変形したり皮膚がかさかさしても,よほどの皮膚障害でなければ耐えながら治療を継続することが多いのです.
教科書などには脱毛や抗がん剤の血管外漏出に関する記載や対応はよくありますが,一般的な皮膚障害について詳しく書かれているものはほとんどありません.このことも皮膚障害が軽視されていて,その対応も一般的なものに留まっていることを示しています.
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