特集 —がん化学療法—症状マネジメント15のQ
Q8 神経毒性—抗がん剤治療を始めて2か月,手足にしびれが出てきて,不自由になりました.
喜多川 亮
1
,
清水 千佳子
1
,
渡辺 亨
1
1国立がんセンター中央病院内科
pp.428-432
発行日 2002年5月1日
Published Date 2002/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903958
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今回のようなモデルケースで,まず皆さんの頭に真っ先に思い浮かぶ抗がん剤はパクリタキセル(タキソール®)ではないでしょうか.
しかし,神経毒性を有する可能性のある抗がん剤はほかにもたくさんあります(表).さらに,神経毒性といってもモデルケースのような末梢神経障害以外にも中枢神経系の障害があります.また,神経系への直接的な毒性によるもの,薬剤が引き起こす代謝異常(電解質異常)や脳血管障害からもたらされる間接的なもの,さらには抗がん剤の神経毒性とはまったく関係ないものなど,その発症要因もさまざまです.
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