現場から アイデア
第5頸髄損傷による完全四肢麻痺患者へのナースコールの工夫
前原 佐織
1
,
上田 好恵
1
,
松原 直美
1
1市立砺波総合病院
pp.582-583
発行日 2001年6月1日
Published Date 2001/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903761
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●はじめに
患者にとってナースコール(以下,NC)は,自分の欲求を満たしてほしいというSOSサインである.そしてNCは,看護婦に自分の気持ちを伝える伝達手段のひとつであり,まったく動けず付き添いもいない患者にとっては,まさに‘命綱’といってもいい1).
今回,第5頸髄損傷による完全四肢麻痺患者に対してNCの工夫を試みた.患者は頸部の回旋が可能であったので,NCを頬で押していた.当初使用していたNCは,空き箱のなかにNCのコードを通し患者の肩の上方に置いてあるだけだったので,不安定で確実に押すことができなかった.また,ギャッチ座位になると,NCを押せないため,座位訓練への意欲にも支障があったように思われた.
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