連載 続・医のなかの想い[ドクター“のぞみ”の院内日誌]・7
田辺君は燃え尽きた(1)
小笠原 望
1
1高松赤十字病院神経内科
pp.1030-1031
発行日 1990年10月1日
Published Date 1990/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900245
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「家で燃え尽きたい」と,お父さんやお母さんに言い続けてきた,進行性筋ジストロフィー症の田辺直弘君が,6月2日,午前3時51分,亡くなった.22歳だった.
田辺君は香川県の進行性筋ジストロフィー症の最年長で,同じ病気の子供たちの目標だった.高松から丸亀までの30kmを車椅子でボランティアの人たちと行進したり,20歳まで生きられたらという病気に気力で立ち向かってきた.
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