連載 忍冬のように[私が生きているということ]・6
回復の特効薬は仕事
水上 學
1
1七里病院
pp.914-917
発行日 1990年9月1日
Published Date 1990/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900217
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平常心でいたい
24時間,平穏無事であってほしいとの祈りで私の1日が始まります.それは「平常心でいられますように」との願いも込めている.しかし,この祈りに反し,こんなはずではなかったと,ドンデン返しの苦難に見舞われたらもう救いようがありません.
私が体験した死産も,まさかという信じ難い災難だっただけに,その時平常心ははるか彼方へ押しやられてしまいました.当時,誕生したばかりの赤子を抱き,目を細め喜びを語り合う人たちを見ると,私の胸は刃物を突き立てられたように,痛むのでした.
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