特集 周産期クリニカルパス
周産期クリニカルパスの作成。医師の立場から
土屋 清志
1
1杏林大学医学部産婦人科
pp.935-936
発行日 2000年11月25日
Published Date 2000/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902518
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クリニカルパスの目的・メリット
私たちの施設は,在院日数の短縮を目的としてクリニカルパスの導入を図りました。産科病棟で医療にあたるケースは,的確にグループ化することが容易で,合併症も少なく,パス導入にはよい環境でした。厚生行政上も在院日数の短縮は重要課題とされており,私たちの病院側の動機とも合致し,パス導入の推進力となりました。
しかし,パス導入はコストコントロールだけではありません。ケアの質とサービスの向上にもつながり,だれが関わっても同じレベルの治療・ケアが提供できるようになります。経験の浅い看護婦,助産婦,研修医などが頻繁に入れ替わるようなセクションでは重要なメリットです。また,ケアの効率化として指示,転記作業の徹底的な削減が図れます。それによって生まれた時間を,重症患者のケアに当てることができますし,医師と看護スタッフの持ち時間が有効に活用できることになります。
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