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近代の個人にとっての子どもの意味とは?
根本 悦子
1
1出会いの医療をつくる会
pp.274-275
発行日 1992年4月25日
Published Date 1992/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900541
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「非婚族」の増加が出生率を下げている
少し古いが,「1.57ショック」とよばれた現象を覚えているだろうか。90年6月にまとめられた「平成元年人口動態統計」に基づいてなされた厚生省の「平成元年度に合計特殊出生率が1.57と史上最低を記録した」という発表である。
厚生省はそれより早く,90年3月刊『平成元年度版厚生白書』でも,このまま出生数の減少傾向が続くと,経済活力の低下や高齢者扶養の問題をまねくという危惧を指摘し,子育て支援策が急務であることを訴えてはいたが,厚生省の予測値1.76を0.19も下廻ったという事実は,発表の当事者にとっては「ショック」だったに違いない。
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