連載 教育評価のはなし
情意領域の評価について
岸 学
1
1東京学芸大学
pp.177
発行日 1987年2月25日
Published Date 1987/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207081
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最近の教育評価をめぐる問題の中で,いろいろな観点からとりあげられ,議論されているのが,情意的領域に関するものです。情意的領域とは,もう既に十分ご存知のように,ブルームの教育目標分類の3領域,認知的領域,情意的領域,精神運動的領域の区分のものを示します。ブルームはこの情意的領域の評価内容を,受容または注意,反応,価値づけ,価値の組織化,価値あるいは価値組織による性格化のようにカテゴリー化しています。また,橋本(1977)では関心,態度,鑑賞,習慣のように分類しています。
情意的領域とは,内容からもおわかりのように,態度,意欲,意志など,学習を支える動機面,意志面についてのもので,われわれの学習活動のエネルギー源的な役割を持ちます。したがって,この側面のあり方が学習活動のレベルを大きく左右することは明らかでしょう。
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