連載 源流への旅
子産み子育て考・8
妊婦仲間
菅沼 ひろ子
1
,
坂倉 啓夫
,
宮里 和子
2
,
鎌田 久子
3
,
末光 裕子
4
1聖母病院分娩室
2国立公衆衛生院衛生看護学部
3成城大学文芸学部(民俗学)
4東京江戸川区・教育相談室
pp.980-984
発行日 1985年11月25日
Published Date 1985/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206763
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§はじめに
妊婦仲間という言葉が実際にあるかどうか,それはともかくとして,今回はあえてこのテーマをとりあげてみた。日常の助産婦業務から考えると,さほど興味深い,大切なテーマとは思われないかもしれない。しかし,実際の声として「母親学級で友達ができてうれしかった」「マタニティ・スイミングで,泳ぐことより仲間ができたことの方が役立って,不安がとれた」「いろいろな悩みを話せる仲間ができたら急に毎日が楽しくなってきた」「私と同じに悩んでいる同じ立場の人がいるとわかったら何だか安心した」等々,よく耳にする。
妊婦にとっては「仲間」の存在は決して無視できないものであり,また,大切な役割を果たしているもののようである。この「仲間」のもつ役割について,今回は先人の知恵をさぐりながら考えてみたい。
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