研究・調査・報告
低出生体重児高ビリルビン血症に対する光線療法の影響—おもに便性と回数について
門脇 ミツ子
1
,
木村 一枝
2
,
荻野 淑郎
3
1埼玉県立厚生専門学院
2社会保険埼玉中央病院
3埼玉県川越保健所
pp.838-844
発行日 1979年12月25日
Published Date 1979/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205644
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1.はじめに
低出生体重児高ビリルビン血症にする光線療法の臨床的効果は,近年明らかにされつつあり,わが国でも1968年以来広く普及している治療法であり,社会保険埼玉中央病院(以下当院)未熟児室においても,現在広く使用されている。しかし,光線療法にあたっては,看護者として眼の保護をはじめ,一般状態等の綿密な観察が必要である。われわれは,新しい試みに対しては,その重要性を認識しながらも,日常,伝統的,経験的に試行錯誤を繰り返しながら歩んできた。
そこで,光線療法の低出生体重児高ビリルビン血症への影響を,より客観的に観察することによって,言語で欲求を訴えることのできない児に対して,より適切な援助を行うことをねらいとして,若干の統計的観察を行い,その一部を報告してきた1)2)。今回は,便性と回数の変化を主として報告するが,また対象児の母体の状況(既往歴,妊娠中の異常,妊娠歴),分娩の状況,出生順位等についても報告する。
Copyright © 1979, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.