原著
新生児高ビリルビン血症に対する光線療法
田川 博之
1,2
,
中野 龍夫
3
,
村上 誠
3
Hiroyuki Tagawa
1,2
,
Tatsuo Nakano
3
,
Makoto Murakami
3
1長崎大学医学部産婦人科学
2長崎市立市民病院産婦人科
3長崎大学医学部産婦人科学教室
pp.821-825
発行日 1976年10月10日
Published Date 1976/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205492
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1958年Cremer1)が初めて新生児高ビリルビン血症(以下高ビ血症)の治療に光線療法を応用し,1968年Lucey2)によって,その安全性が報告された。それ以来,光線療法はめざましく普及し,今やほとんどの産婦人科診療機関において利用されるに至った。長崎大学医学部産婦人科では,1971年に光線療法を高ビ血症の治療に取り入れたが,爾来,交換輸血の数が激減し(表1),特にRh型不適合妊娠による新生児溶血性疾患以外の高ビ血症に対しては,相当の治療効果が上げられることが理解される。
以下,光線療法の効果,副作用について自験例を中心に述べ,最後に著者らが使用している光線療法の治療指針を記載し,ご批判を仰ぎたい。
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.