連載 母と子の法律・6
現代の母子の「生活保障」とその現状と問題点
佐藤 進
1
1金沢大法律学・社会保障
pp.51-55
発行日 1970年9月1日
Published Date 1970/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203986
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はじめに—母子保護と生活保障の問題—
これまで,勤労者である母親とその子供であると否とを問わず,また低所得であると否とを問わず,母子の医療(疾病,出産)の保障について広くみてきた。そして,これとともに,主に医療保健サービス一母子保健や,公衆衛生など一について説明してきた。
しかし,最近は,児童手当法の制定促進もいわれるように,一定年齢以下の子供をもった者に,全額国庫負担の「児童手当」などを支給するような声が高まっている。すでに,生活保護法でのべたように,低所得の困窮者には,生活扶助,そして母子加算などを通じて,ある程度の生活援助が試みられている。
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