産科学補習講座・19
助産婦に必要な薬理学その2
品川 信良
1
,
大倉 俊弥
1
1弘前大学医学部
pp.40-50
発行日 1970年9月1日
Published Date 1970/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203985
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IV.晩期妊娠中毒症に対して用いられる薬剤とその薬理
いわゆるantenatal care(妊婦の検診や指導)の普及により,昔みられたようなきわめて重症のものは,非常に少なくなってきた。
本症の原因は,まだよく分かっていないため,治療はおのずから対症的になることが多い。特に,浮腫(ないしは乏尿),高血圧,痙攣発作などの諸症状が,薬物治療の対象になりやすい。ただし,本症がまだ軽症の段階においては,食餌に注意したり休息を十分とったりするというような,非薬物的な治療だけでも,治癒を期待できる場合が非常に多いことを,私たちは忘れてはならない。
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