連載 母と子の法律・1【新連載】
母子の「健康」保障・生活保障と現行法のしくみ
佐藤 進
1
1金沢大学法律学・社会保障
pp.53-58
発行日 1970年4月1日
Published Date 1970/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203916
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はじめに―母子の「人権」と母子保護の必要―
母子をめぐる健康保障,すなわち「医療(疾病・出産)」および「保健サーヴィス(母子の健康検査,疾病予防,健康相談など)」さらに「生活保障(所得保障)」の問題は,労働をしている母親とその子供であろうと,家庭にいる母親とその子供であろうとその重要性には変りはない.
今日,母子保護が,国民に対する社会保障とともに重視されているのは,1948年(昭和24年)の「人権に関する世界宣言」でもよく分るのである.人権宣言25条はつぎのように定められている.
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