Japanese
English
調査
発症後3年以降に相談があった高次脳機能障害者の特徴
Characteristics of persons with higher brain dysfunction who consulted 3 years after onset
上田 幸彦
1,2
,
山口 加代子
2,3
,
齊藤 敏子
2,4
,
松井 健太
2,5
,
四ノ宮 美惠子
2,6
Yukihiko Ueda
1,2
,
Kayoko Yamaguchi
2,3
,
Toshiko Saito
2,4
,
Kenta Matsui
2,5
,
Mieko Shinomiya
2,6
1沖縄国際大学総合文化学部
2リハビリテーション心理職会
3中央大学
4神奈川県総合リハビリテーションセンター
5川崎市中部リハビリテーションセンター
6東京リハビリテーションセンター世田谷
1Department of Human Welfare, Okinawa International University
2The Association of Rehabilitation Psychologist
3Chuo University
4Kanagawa Rehabilitation Center
5Kawasaki City Central Rehabilitation Center
6Tokyo Rehabilitation Center Setagaya
キーワード:
高次脳機能障害
,
脳外傷
,
発症からの期間
,
支援困難ケース
,
KJ法
Keyword:
高次脳機能障害
,
脳外傷
,
発症からの期間
,
支援困難ケース
,
KJ法
pp.847-854
発行日 2024年8月10日
Published Date 2024/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552203188
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要旨 [背景]高次脳機能障害者は発症から相談に至るまでに時間がかかり,かつ支援に困難を来すことが多い.本調査では,相談開始までに時間を要したケースにはどのような特徴があったのかを調べた.[対象]全国の高次脳機障害者支援拠点機関.[方法]一次調査では,支援開始までに時間を要したケースについて選択肢による回答を求めた.二次調査では,支援が困難だったケースについて選択肢と自由記述による回答を求めた.[結果]一次調査では,原因疾患は脳外傷が最も多く,年齢は,40歳台,50歳台,65歳以上が多かった.支援を受けてこなかった理由は「復職」,「介護保険サービス利用」,「他疾患の治療」が多かった.二次調査の自由記述をKJ法で分析したところ,支援が困難だった理由として,「医学的問題」,「家族の協力が不十分」,「当事者の動機づけ困難」,「高次脳機能障害の症状ゆえの困難」,「社会的環境の不備」が浮かび上がった.[結語]支援困難ケースに対応できるサービスを支援拠点機関が提供できるようになることが必要である.
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