Japanese
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研究と報告
高次脳機能障害者に対する自己意識への介入を目指した「模擬会議プログラム」の試み
Improved self-awareness for patients with acquired brain injury:trial of‘mimic office meeting program’.
山口 加代子
1
,
小林 宏高
2
,
緑川 晶
3
Kayoko Yamaguchi
1
,
Hirotaka Kobayashi
2
,
Akira Midorikawa
3
1横浜市総合リハビリテーションセンター
2横浜市障害者更生相談所
3中央大学文学部
1Medical Division, Yokohama Rehabilitation Center
2Yokohama City Rehabilitation Counseling Office for People with Disabilities
3Department of Psychology, Faculty of Letters, Chuo University
キーワード:
高次脳機能障害
,
自己意識性
,
集団プログラム
Keyword:
高次脳機能障害
,
自己意識性
,
集団プログラム
pp.869-875
発行日 2014年9月10日
Published Date 2014/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110630
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要旨:〔目的〕自己意識性への介入を目指して実施した模擬会議プログラムの効果を検討した.〔対象〕横浜市総合リハビリテーションセンターに通院している高次脳機能障害者のうち,就労時に会議や打ち合わせなどの職務につくことを想定している者32名.〔方法〕模擬会議プログラム参加前後に記載された質問紙を従属変数とし,質問紙の因子ごとの結果をWilcoxon符号付き順位検定によって検定した.〔結果〕因子分析の結果,3因子解(18項目)が妥当とされ,累積寄与率は66.38%であった.プログラムの実施の結果,第3因子「代償手段の活用」は有意差が,第1因子「以前と相違を感じない」は有意傾向が認められた.〔結語〕模擬会議は参加者に「以前との相違」を実感させ,高次脳機能障害に気づくきっかけとなっただけでなく,「代償手段の活用」を促す契機となったと考えられた.
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