Japanese
English
研究と報告
高次脳機能障害者に対する注意力トレーニングの効果
Effects of an attention training program for persons with higher brain dysfunction.
小野 あづさ
1
,
上田 幸彦
2
,
津田 彰
3
Azusa Ono
1
,
Yukihiko Ueda
2
,
Akira Tsuda
3
1久留米大学大学院心理学研究科
2沖縄国際大学総合文化学部
3久留米大学文学部
1Graduate School of Psychology, Krume University
2Okinawa International University
3Department of Psychology, Kurume University
キーワード:
高次脳機能障害
,
脳損傷
,
認知リハビリテーション
,
注意力トレーニング
Keyword:
高次脳機能障害
,
脳損傷
,
認知リハビリテーション
,
注意力トレーニング
pp.1207-1214
発行日 2008年12月10日
Published Date 2008/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101404
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要旨:〔目的〕注意力トレーニングによる認知機能と心理的改善に関する効果を検証する.〔対象〕当事者・家族の会に参加する高次脳機能障害をもつ男女13名であった.〔方法〕注意力トレーニング前後に,認知機能テスト,心理指標テストを行い,結果を待機群と比較した.また,訓練後1か月にフォローアップを行い,訓練効果の持続を調べた.〔結果〕注意力トレーニングによって,WAIS-Rの符号が有意に改善した.またPOMSの敵意・怒り,混乱,TMD,QOLの社会が有意に改善した.待機群では何も改善はみられなかった.1か月後のフォローアップにおいては,符号とQOLの社会の改善が持続していた.〔結語〕注意力トレーニングは机上で簡便にできる治療法の一つであり,それが注意機能を実際に改善させ,日常生活や対人関係にも好影響を及ぼす.
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