連載 YouTubeの使えるコンテンツ/アプリの紹介・第8回
発達支援のためのアプリ
髙橋 知義
1
,
鴨下 賢一
2
Tomonori Takahashi
1
,
Kenichi Kamoshita
2
1株式会社LikeLab保育所等訪問支援Switch
2株式会社児童発達支援協会リハビリ発達支援ルームかもん
1Nursery Visitation Support Switch, LikeLab, Inc
2Rehabilitation and Development Support Room Kamon, Child Development Support Association, Inc
キーワード:
基本設定の変更・アクセシビリティ
,
アルテク
,
発達段階
Keyword:
基本設定の変更・アクセシビリティ
,
アルテク
,
発達段階
pp.327-330
発行日 2023年3月10日
Published Date 2023/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202780
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はじめに
スマートフォン(以下,スマホ)やタブレットといったinformation and communication technology(ICT)機器はわれわれの生活を便利で豊かにしてくれる.漢字がわからなければ検索して調べることができたり,大事な情報を写真や動画で記録したり,外国語を話せなくてもスマホに向かって話せば通訳してくれたりする.さまざまな障害特性によって機能制限がある人にとってもこれらは同様で,「できない」ことを代替えしてすぐに「できる」ようにしたり,本来持っている能力を補助したり,拡張したりする1つのツールとして活用することができる.
近年では,文部科学省の「GIGAスクール構想」が始まり,生徒一人に一台のタブレット配置,ネットワークの整備が実現している.このため発達支援が必要な子供の合理的配慮の視点からもますます活用されていくことが期待される.
Appleのアプリは現在160万以上ある.iPadなどのタブレットは視覚構造化されていて,直感的に操作が行えるので,子供たちにわかりやすい特徴を持つ.画面に触れて,視覚的な変化や聴覚的な音のフィードバックがあることで,因果関係の気づきや理解を促すアプリや,色や形,数,文字を学習する知育アプリがある.さらに教科学習で使用するアプリ,辞書や検索と知識を補助拡張してくれるアプリ,時間やスケジュールの自己管理のアプリ,AAC(Augmentative and Alternative Communication;拡大代替コミュニケーション)アプリ,個々の興味関心に合わせて自作教材を作るアプリと発達支援に有効なものは数多く存在する.
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