Japanese
English
特集 脳卒中のリハビリテーション治療—新ガイドラインに基づく臨床実践
リハビリテーション治療の阻害因子に対する治療の進歩と実践
Advance and practical approach for the rehabilitation inhibition factors after stroke
補永 薫
1
Kaoru Honaga
1
1順天堂大学大学院医学研究科リハビリテーション医学
1Department of Rehabilitation Medicine, Juntendo University Graduate School of Medicine
キーワード:
痙縮
,
複合性局所疼痛症候群
,
神経因性膀胱
,
脳卒中後うつ
Keyword:
痙縮
,
複合性局所疼痛症候群
,
神経因性膀胱
,
脳卒中後うつ
pp.265-269
発行日 2022年3月10日
Published Date 2022/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202450
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
脳卒中はその病態や発症部位により多彩な症状をもたらす.脳卒中後の主要症状とされる片麻痺や感覚障害,失語症をはじめとした高次脳機能障害は一般にリハビリテーション治療の対象として広く認知されているが,それ以外にも社会復帰,活動と参加の向上の阻害となる因子が多く存在する.脳卒中後に高頻度に生じる痙縮や疼痛,排尿障害などはその代表的な存在でもあり,実際脳卒中後のリハビリテーション治療を行う際は,これらの障害を適切に把握したうえで対処していく必要がある.
新たに策定された脳卒中治療ガイドライン2021(以下,新ガイドライン)でも亜急性期以後の障害に対するリハビリテーション診療の項を設け,これらの脳卒中後リハビリテーション阻害因子に対する診療の方針を策定している1).本稿では新ガイドラインで取り上げられている,リハビリテーション治療の主な阻害因子に対する対応とその実践について解説する.
Copyright © 2022, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.