Japanese
English
研究と報告
軽度要介護認定率と地域での介護予防ボランティア活動状況の関連
Relationship between volunteer activities by community-dwelling older adults and the rate of long-term care eligibility
田中 聡
1
,
積山 和加子
1
,
佐藤 勇太
1
,
飯田 忠行
1
,
香川 広美
2
,
古西 恭子
3
,
高橋 彰
2
,
久留飛 高成
2
Satoshi Tanaka
1
,
Wakako Tsumiyama
1
,
Yuta Sato
1
,
Tadayuki Iida
1
,
Hiromi Kagawa
2
,
Kyoko Konishi
3
,
Akira Takahashi
2
,
Takanari Kurubi
2
1県立広島大学保健福祉学部保健福祉学科理学療法コース
2尾道市役所高齢者福祉課
3尾道市役所瀬戸田支所住民福祉課
1Physical Therapy Course, Department of Health and Welfare, Faculty of Health and Welfare, Prefectural University of Hiroshima
2Department of Elderly Welfare, Faculty of Welfare and Health, Onomichi City Office
3Setoda Branch Residents Welfare Section, Onomichi City Office
キーワード:
介護予防ボランティア
,
要介護認定率
,
介護予防事業
Keyword:
介護予防ボランティア
,
要介護認定率
,
介護予防事業
pp.583-588
発行日 2021年6月10日
Published Date 2021/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202246
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要旨 【背景】広島県尾道市では2013年度より住民参加型の介護予防事業であるシルバーリハビリ体操事業を実施している.本研究では,シルバーリハビリ体操指導士としての介護予防ボランティア活動が地域の軽度要介護認定者数を抑制できているかについて検証を行った.【対象と方法】分析対象地域は広島県尾道市とし,市内の7つの圏域についてシルバーリハビリ体操指導士活動状況と軽度要介護認定率を調査した.【結果】軽度要介護認定率の変化量は尾道市全体において0.2±0.7%であり,北部圏域と東部圏域では減少に転じていた.軽度要介護認定率の変化量との関連については,シルバーリハビリ体操指導士認定率と有意な負の相関を認めた.【結語】本研究の結果,軽度要介護認定率の変化量とシルバーリハビリ体操指導士認定率に有意な負の相関関係を認め,2圏域では変化量が減少していた.このことから,シルバーリハビリ体操事業開始前に比べ軽度要介護認定率の増加を抑制している可能性が示唆された.しかし,本研究では要因分析までは行えていないため,各圏域の介護給付費やその内容なども調査に加えた検討が必要である.
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