調査報告
木造町における要介護認定状況の分析
工藤 明美
1
1木造町国保介護課
pp.244-250
発行日 2003年3月1日
Published Date 2003/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662100025
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■要旨
平成11年10月から平成13年3月の期間中に要介護認定された694人を対象に,性別,年齢,家族構成,配偶者の有無,要介護度,要介護認定された主な原因傷病,介護サービスの利用状況を調査し,それらの関連を分析した。
その結果は,以下のとおりであった。
(1)要介護認定者は加齢とともに増加していた。
(2)要介護認定者の主な原因傷病は,脳卒中が最も多く約3割を占め,要介護度は重度の傾向にあった。次いで骨格系疾患が多く,要介護度は軽度の傾向にあり,女性に多く男性の約6倍であった。
(3)要介護度が重度の人,単独世帯,配偶者のいない人に介護施設サービス利用者が多かった。
以上のことから,今後,健康高齢者を増加させ,介護需要の増大を抑える対策を進めるうえで,小児期からの生活習慣病予防対策,生活機能やQOL向上のための保健・医療・福祉の有機的な連携によるケアマネジメント,要介護状態の重度化を予防するためのアクセスシステムの構築などに力点をおいた施策づくりが重要と考えられた。
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