Japanese
English
実践講座 ケースレポート—脳損傷の在宅リハビリテーション・1【新連載】
片麻痺—歩行能力の向上
Hemiplegia: Improvement of walking ability
和田 真一
1
,
吉野 順也
1
Shinichi Wada
1
,
Kazuya Yoshino
1
1医療法人社団あおい曾森山リハビリテーションクリニック
1Moriyama Rehabilitation Clinic
キーワード:
主体性
,
生活期
,
脳損傷
Keyword:
主体性
,
生活期
,
脳損傷
pp.57-63
発行日 2020年1月10日
Published Date 2020/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201852
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
脳損傷における急性期・回復期と生活期・在宅リハビリテーションの違いについて考える.一般的に,脳損傷の中途障害者が回復期リハビリテーション病棟を経て在宅生活へ帰るときには発症から3〜8か月程度経っており,身体機能に対する練習を中心としたリハビリテーション治療を続けても入院中と同じような改善は得られにくい1).
急性期・回復期リハビリテーションは,発症から一定期間の中枢神経麻痺の機能回復に合わせた治療を行う点で,ある程度の型がある.つまり「機能障害や日常生活動作(activities of daily living;ADL)自立度の改善を主眼として,標準化されたプログラムで短期間で成果を上げることを目標とするアプローチ」2)である.これに対して,生活期・在宅リハビリテーションは,「上記に加えて活動・参加へのアプローチも重視し,個別性を重視した質的なアプローチ」2)であり,その方の目指す「自分らしい生活」に合わせた,個別リハビリテーション治療に限らない,社会参加までを見据えた個別のアプローチが必要である.
Copyright © 2020, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.