書評
荒木秀明 著「骨盤・脊柱の正中化を用いた非特異的腰痛の治療戦略」
原 清和
1
1札幌第一病院リハビリテーション科
pp.1049
発行日 2018年11月10日
Published Date 2018/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201472
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腰痛は多くの人々が経験するもので,本邦では男性で1番目,女性で肩こりに次いで2番目に,訴えの多い症状です(厚労省「平成28年国民生活基礎調査」より).その腰痛の中でも,原因が特定できるものは15%であり,残りの85%は原因が特定できない“非特異的腰痛”と呼ばれ,心理・社会的要素を考慮することが必要とされてきました.
それに対して本書は,「日本人における原因不明の非特異的腰痛は20%である」という一文から始まります.このことは,腰痛疾患への対応をライフワークとし,中でも非特異的腰痛の解明に尽くされてきた著者・荒木秀明氏が最も述べたかったことであり,本書の結論となるべきものかもしれません.
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