書評
—荒木秀明(著)—「骨盤・脊柱の正中化を用いた非特異的腰痛の治療戦略」
髙柳 清美
1
1埼玉県立大大学院保健医療福祉学研究科
pp.200
発行日 2019年2月15日
Published Date 2019/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551201463
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荒木秀明氏は長年,運動器理学療法を専門とし,運動器専門病院,理学療法士教育機関などで活躍されてきました.特に腰痛理学療法の第1人者の1人です.このたび,これまでの多年にわたる臨床・研究で培われた“腰痛理学療法”の集大成の一つとして,『骨盤・脊柱の正中化を用いた非特異的腰痛の治療戦略』を上梓されました.
非特異的腰痛とは,厳密に原因が特定できない腰痛の総称です.これまで腰痛の約85%がこの非特異的腰痛とされてきましたが,精査した研究ではこのうちの80%が特定でき,椎間板のほかに椎間関節,仙腸関節といった腰椎の関節部分,さらに背筋など,腰部を構成する組織のどこかに痛みの原因がある可能性は高いとされています.
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