発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006186504
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30歳女.右後頸部痛,頸部から両上肢のしびれ,右上肢の脱力が出現し入院となり,頸髄造影MRIで造影効果を伴う病変を認め,サクソン試験および抗SS-A/Ro抗体が陽性,唾液腺シンチグラフィーで機能低下を認め,Sjoegren症候群に伴う脊髄炎と診断した.ステロイドパルス療法,プレドニゾロにて症状は改善した.今回,右半身の異常痛覚,右上肢の使いにくさ,歩行障害を認め,2回目の入院となった.第1回入院時は,MRIでT2強調像で頸椎第1~7レベルに及ぶ頸髄腫大と,頸髄中心部に高信号病変を認め,ガドリニウム造影MRIで第3~4レベルの頸髄右側後索に造影効果を認めた.第2回入院時は,MRIでT2強調像で頸椎第1~6レベルに及ぶ頸髄腫大と,ガドリニウム造影MRIで第1~3レベルの頸髄右側後索に造影効果を認めた.シェーグレン症候群に伴う脊髄炎の再発と診断し,ステロイドパルス療法を開始し,その後プレドニゾロンを漸減投与した.深部感覚障害は改善したが,両上肢にジンジンした異常感覚が残存した.MRIでは頸髄腫大の消失と病変縮小を認めた
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