Japanese
English
研究と報告
肘関節肢位が握力と手関節可動域に与える影響
Efficacy of elbow position on grip strength and range of motion of the wrist
小関 弘展
1
,
大石 勝規
2
,
花木 瞳
2
,
樋口 隆志
1
,
砂川 伸也
1
,
岩永 斉
3
Hironobu Koseki
1
,
Katsuki Ohishi
2
,
Hitomi Hanaki
2
,
Takashi Higuchi
1
,
Shinya Sunagawa
1
,
Hitoshi Iwanaga
3
1長崎大学大学院医歯薬学総合研究科運動障害リハビリテーション学
2医療法人和仁会和仁会病院リハビリテーション科
3医療法人和仁会和仁会病院整形外科
1Department of Locomotive Rehabilitation Science, Nagasaki University Graduate School of Biomedical Sciences
2Department of Rehabilitation, Wajinkai Hospital
3Department of Orthopedic Surgery, Wajinkai Hospital
キーワード:
肘関節
,
肢位
,
握力
,
手関節可動域
Keyword:
肘関節
,
肢位
,
握力
,
手関節可動域
pp.551-554
発行日 2018年6月10日
Published Date 2018/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201338
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要旨 【目的】本研究の目的は,肘関節肢位の違いが握力値,および手関節可動域に与える影響を調査し,正確で高い握力値を発揮する機序を検討することである.【方法】対象は健常成人27例(男性12例,女性15例,平均年齢25.0±1.8歳),握力と手関節可動域の測定肢位は,立位-肩関節自然下垂-前腕回内外中間位を統一したうえで,肘関節屈曲90°(肘屈曲群)と肘関節伸展位(肘伸展群)の2群に分けた.【結果】握力の平均値は肘屈曲群で31.3±10.7kg,肘伸展群で33.0±10.2kgであり,肘伸展群が有意に高い値を示した(p<0.01).他動的手関節可動域に関して,背屈では2群間に有意差は認めなかったが,掌屈,橈屈,尺屈角度は肘屈曲群で有意に高値を示した(p<0.05).【結論】肘関節伸展位では手指屈筋群が自然長に近くなり,介在する手関節の動的・静的安定性が向上するため,高い握力値を発揮することができると考えられる.
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