Japanese
English
論述
等尺性運動による握力分析
Analysis of Isometric Grip Strength Testing
多田 博
1
,
平山 隆三
1
,
三島 令子
1
,
研谷 智
1
,
竹光 義治
1
Hiroshi Tada
1
1旭川医科大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Asahikawa Medical College
キーワード:
握力
,
grip strength
,
Jamar握力計
,
Jamar dynamometer
,
等尺性運動
,
isometric contraction
,
詐病
,
malingering
Keyword:
握力
,
grip strength
,
Jamar握力計
,
Jamar dynamometer
,
等尺性運動
,
isometric contraction
,
詐病
,
malingering
pp.1353-1359
発行日 1991年12月25日
Published Date 1991/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900480
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抄録:正常成人157例(男77例,女80例)について,Jamar dynamometerを用い,その握り幅を1.0から3.0インチまで5段階に設定し,各々の位置での等尺性運動による握力測定を行った.正常成人においては,1.5または2.0インチの握り幅において最大値を示すベル型のパターンを呈し,性別,年齢別,利き手,非利き手を問わず一定であった.その最大握力は,男が女より有意に大きく,年代別では,30代が最も大きかった.また,利き手は非利き手より8.6%大きく,有意差がみられた.疼痛,脱力などによる握力低下例では,その握力パターンは,正常群と同様,ベル型を示すが,精神的または社会的要因が強いと考えられる例では,平坦型や波型などベル型を示さない傾向がみられ,握力パターンの分析は,これらの症例の鑑別に有用と考えられた.
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