連載 関連職種の資格制度
義肢装具士
坂井 一浩
1
Kazuhiro Sakai
1
1一般社団法人日本義肢装具士協会
キーワード:
義肢装具士
,
資格制度
,
認定制度
Keyword:
義肢装具士
,
資格制度
,
認定制度
pp.1163-1165
発行日 2017年11月10日
Published Date 2017/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201155
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義肢装具士法1)
義肢装具士法は昭和62年に制定された.この法律で「義肢」とは,「上肢又は下肢の全部又は一部に欠損のある者に装着して,その欠損を補てんし,又はその欠損により失われた機能を代替するための器具器械」をいい,また「装具」とは,「上肢若しくは下肢の全部若しくは一部又は体幹の機能に障害のある者に装着して,当該機能を回復させ,若しくはその低下を抑制し,又は当該機能を補完するための器具器械」と定義されている.さらに「義肢装具士」とは,「厚生労働大臣の免許を受けて,義肢装具士の名称を用いて,医師の指示の下に,義肢及び装具の装着部位の採型並びに義肢及び装具の製作及び身体への適合を行うことを業とする者」とされている.
同法により「義肢装具士学校養成所指定規則」が定められており,指定を受けた養成校の卒業により国家試験の受験資格が与えられる.試験科目として臨床神経学,整形外科学,リハビリテーション医学などを含む「臨床医学大要」,機構学やリハビリテーション工学などを含む「義肢装具工学」,「義肢装具材料学」,「義肢装具生体力学」,「義肢装具採型・採寸学」,「義肢装具適合学」があり,形式はいずれも筆記のみである.参考までに,直近の第30回義肢装具士国家試験の全国合格率は,新卒93%,既卒者37%であった.2017年3月末時点で,有資格者数は5,125名に上っている.
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