義肢装具士の教育

Education of Prosthetist and Orthotist.

はじめに

　昭和47年，日本リハビリテーション医学会義肢装具委員会は義肢装具に関する将来計画を発表した．その提案項目の第1位に関連職種に対する教育があげられている．同委員会は昭和49年，義肢装具製作技術者（義肢装具士）の専門教育養成計画と資格獲得のための具体的実施案を提示（委員長：沢村誠志）義肢装具士養成の重要性を訴えた．

　それから10数年，医師，製作技術者を始め多くの関係者の努力が続けられているが，その成果の一つとして，来年（昭和60年）春には，義肢装具士として新しい教育を受けた10数名の若者が世に送り出される．

　一方では，現在わが国で5,000名近くの義肢装具製作技術者が焼く600の製作施設で働いているが，来春卒業予定者を含めて，彼等の処遇についてまだ法的な制度を具体化するには到っていない．

　現在もなお関係者の間で絶え間ない努力が続けられているが，ここでは義肢装具士（仮称）の教育の由来と現状について紹介する．