学会報告
第82回神奈川リハビリテーション研究会—2017年3月4日(土),於:横浜市立大学福浦キャンパスヘボンホール
水落 和也
1
1横浜市立大学
pp.967-970
発行日 2017年9月10日
Published Date 2017/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552201104
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1.神経筋電気刺激とストレッチングの併用により,痙縮の改善が得られた慢性期痙性対麻痺の1症例
横浜市立大学附属病院リハビリテーション科
千葉 亮佑・他
[はじめに]慢性期痙性対麻痺患者に対して,神経筋電気刺激(neuromuscular electrical stimulation;NMES)とストレッチングを併用し,即時的に痙縮が改善した為報告する.[症例]40歳台男性,診断名:右陰囊腫瘍.既往歴:全身性エリトマトーデス,中枢神経ループス,痙性対麻痺.[開始時]Modified Ashworth Scale(MAS):股関節屈曲(膝伸展時)4/4.移乗動作:軽介助.[経過]理学療法介入14日目よりNMESとストレッチングを併用した.MNESは大腿直筋に対し周波数80Hzに設定し,痛みを伴わない刺激振幅で10分間(4日間)実施した.[介入結果]関節可動域(range of motion;ROM):股関節屈曲(膝伸展時)30°/30°→60°/70°,MAS:股関節屈曲4/4→3/3.移乗動作:自立.[結論]NMESとストレッチングの併用により,即時的な痙縮の改善を認めた.その後,移乗練習を円滑に実施することができ,移乗動作が自立した.
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