Japanese
English
特集 歩行訓練のエビデンス
脳卒中
Gait-training for stroke
斉藤 公男
1
,
島田 洋一
1,2
Kimio Saito
1
,
Yoichi Shimada
1,2
1秋田大学医学部附属病院リハビリテーション科
2秋田大学大学院医学系研究科医学専攻機能展開医学系整形外科学講座
1Department of Rehabilitation Medicine, Akita University Hospital
2Department of Orthopedic Surgery, Akita University Graduate School of Medicine
キーワード:
脳卒中
,
歩行訓練
,
機能的電気刺激
,
ロボット支援訓練
,
仮想現実
Keyword:
脳卒中
,
歩行訓練
,
機能的電気刺激
,
ロボット支援訓練
,
仮想現実
pp.187-193
発行日 2017年3月10日
Published Date 2017/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552200873
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はじめに
脳卒中は,主要死因となるのみならず,後遺障害の最大要因として保健衛生上の最優先課題のひとつとされている.厚生労働省の「人口動態統計の概況」によると,最新の統計では,脳卒中死亡数は11万1973人,全体の8.7パーセントを占め,全死因の第4位である.今後,さらなる高齢化の進行に伴い,患者数はますます増加していくと予想される.脳卒中は,いずれの病型であっても,永続的な後遺症が残存する可能性が高く,介護が必要な原因疾患として全体の約21.5%を占めており,要介護者の割合では24.1%と1位である1).脳卒中患者の歩行障害は,約6割の確率で起こるとされ2,3),自立した生活が不可能となり,患者とその家族の負担,医療費の増大に繋がる.そのため,リハビリテーションにより歩行障害を軽減することは重要な課題といえる.本稿では,脳卒中患者に対する歩行訓練について,電気刺激や歩行補助ロボットリハビリテーションを中心にエビデンスに基づき概説する.
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