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教育講座
機能的電気刺激の現状と将来展望
Current Status and Future Prospects of Functional Electrical Stimulation
島田 洋一
1
Yoichi Shimada
1
1秋田大学大学院医学系研究科医学専攻機能展開医学系整形外科学講座
キーワード:
機能的電気刺激
,
医用工学
,
脳卒中
,
脊髄損傷
,
再建
Keyword:
機能的電気刺激
,
医用工学
,
脳卒中
,
脊髄損傷
,
再建
pp.255-261
発行日 2020年3月18日
Published Date 2020/3/18
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はじめに
医用工学技術の進歩により,さまざまな生体機能の補完や再建が可能になっている.機能的電気刺激(functional electrical stimulation:FES)は,脳卒中や脊髄損傷などにより損なわれた上下肢運動機能に対し,電気刺激を用いて各々の麻痺筋を収縮させ,合目的動作を再建する先端医療である1).一般的に,脳卒中や脊髄損傷などの上位運動ニューロン障害による麻痺では,下位運動ニューロンやその支配筋は正常な電気的興奮性が残存していることが多い.したがって,上位運動ニューロンからの興奮性インパルスの代わりに電気刺激を下位運動ニューロンに直接加えて麻痺筋を収縮させることが理論的に可能である2)(図1).FESでは,プログラムされた動作刺激を複数の刺激電極を介して麻痺肢に与えることで,合目的動作の再建を可能にする.
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