Japanese
English
実践講座 リハビリテーションにおける医療安全管理・2
転倒・転落予防対策
Strategy for prevention of falls
松嶋 康之
1
,
舌間 秀雄
2
,
佐伯 覚
1
Yasuyuki Matsushima
1
,
Hideo Shitama
2
,
Satoru Saeki
1
1産業医科大学リハビリテーション医学講座
2産業医科大学病院リハビリテーション部
1Department of Rehabilitation Medicine, University of Occupational and Environmental Health
2Department of Rehabilitation, University Hospital of Occupational and Environmental Health
キーワード:
転倒予防ワーキンググループ
,
アセスメントスコアシート
,
危険予知用具
Keyword:
転倒予防ワーキンググループ
,
アセスメントスコアシート
,
危険予知用具
pp.133-139
発行日 2017年2月10日
Published Date 2017/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552200853
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
医療安全管理活動のなかで転倒・転落予防対策は非常に重要な課題である.入院中の転倒・転落事故によって骨折や脳挫傷などの重症の外傷を生じると,患者や家族に大きな不利益をもたらす.医療従事者や医療機関は損害賠償責任を問われ,場合によっては訴訟になることもある.
リハビリテーションは,歩行や移乗動作などの活動を高めることが目的であり,リハビリテーションを進めることで転倒する機会を増やす側面もあわせもつ.また,歩行訓練などの訓練自体に転倒リスクがあり,訓練場面においても十分に転倒・転落予防対策を行う必要がある.
転倒・転落予防対策は,医療安全管理活動の一環として組織的に取り組むことが大切である.本稿では,産業医科大学病院(以下,当院)で行っている活動を例に挙げながら,入院中,訓練中の転倒・転落予防に関して,その課題と対策について述べたい.
Copyright © 2017, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.