Japanese
English
増大特集 新・リハビリテーション技術
障害編・その他
易転倒性:診断と予防
Assessment of falls risk and prevention of falls.
岡崎 哲也
1
,
松嶋 康之
1
,
蜂須賀 研二
1
Tetsuya Okazaki
1
,
Yasuyuki Matsushima
1
,
Kenji Hachisuka
1
1産業医科大学リハビリテーション医学講座
1Department of Rehabilitation Medicine, University of Occupational and Environmental Health
キーワード:
易転倒性
,
転倒予防
,
運動
,
高齢者
Keyword:
易転倒性
,
転倒予防
,
運動
,
高齢者
pp.1297-1302
発行日 2002年11月10日
Published Date 2002/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109944
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はじめに
わが国では人口の高齢化に伴い,いわゆる寝たきりの予防が重要課題となっている.高齢者では転倒に伴う骨折をきっかけにして寝たきり状態となることが少なくない.骨折の場合はもちろん,骨折に至らなくても,転倒の経験により自信喪失や歩行時の不安感が生じて活動性が低下し,活動範囲が制限されてしまうため,生活の質を低下させることが知られている(転倒後症候群)(図1)1).活動量の低下による身体機能低下は,さらに転倒を起こしやすくするという悪循環を生んでしまう.
転倒は個人の生活の質の点からも,また近年では医療経済の面からも無視できない問題である.しかし,これまで転倒は予防しうるものであるという認識が不十分であった感がある.まず,医療機関や福祉施設内でのリスクマネジメントの観点から転倒予防の取り組みが広がってきたが,まだ地域社会での関心は一般に高くはない.本稿では易転倒性の診断と転倒予防プログラムについて,主に在宅高齢者を対象として述べる.
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